クルマを手放すときに、1社だけの査定でそのまま売却してしまうのは、一番まずいやり方です。
最近ではネット上の一括査定サイトなどが普及してきたことによって、少しでも高く買取りしてくれるところに売却をするというのが、いまでは常識になりつつあります。
ここでは、実際に一括査定サイトを利用して、査定額の最高値と最安値の差が60万円以上になった事例について紹介してみたいと思います。
日産エルグランドの査定額が4社比較で61万円の差に
最初は、2011年式のエルグランドを4年落ちとなる2015年に、一括査定サイトを利用して4社の査定額を比較したときの事例になります。
このエルグランドのグレードは、250ハイウェイスターの7人乗りになります。
ボディカラーは黒で、査定を受けた地域は兵庫県になります。
走行距離は2万8000kmほどで、4年落ちのクルマとしては少ない方だといっていいでしょう。
このグレードの2011年式エルグランドの、新車時の車両本体価格は3,412,500円となっています。
こちらのエルグランドを一括査定サイト経由で4社が査定をした結果、次のような提示額になりました。
A社270万円、B社212万円、C社211万円、D社209万円。
一番高いA社と一番安いC社の差は61万円となっています。
この結果をみると、210万円前後がこのエルグランドの相場なのだと思います。
もし、このときにA社が参加をしていなかったら、残りの3社のいずれかに210万円前後で売却をしていたに違いありません。
たまたまA社が参加をしていたことで、明らかに相場よりも高い270万円という金額で売却をすることができたわけです。
やはり、クルマを売却するときには、1社でも多くの業者に査定をしてもらうべきだということが、この結果からも明らかだと思います。
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レクサスLSを2社比較で査定額の差は72万円
こちらの事例は、日本を代表する高級セダンであるレクサスLSになります。
2007年式を5年落ちとなる2012年に売却したときのものです。
グレードはLS600h バージョンS Iパッケージと、LSのなかでも最上級のグレードになります。
ボディカラーは黒で、査定を受けた地域は岡山県です。
走行距離は7万5000kmを超えていますので、5年落ちとしてはかなり走っている印象になります。
レクサスLS600h バージョンS Iパッケージの新車のときの車両本体価格は、11,100,000円とトヨタのフラッグシップモデルらしい金額設定となっています。
このレクサスLSを2社が査定をしたところ、A社452万円、B社380万円となりました。
その差は72万円となります。
確かに最近ではセダンの人気はあまりないのですが、レクサスのLSともなれば別格のステイタス性がありますし、決して値落ちするような車種ではありません。
それにもかかわらず、B社の380万円というのは、明らかに低すぎだと思われます。
5年落ちなのに走行距離が7万5000kmというのはマイナスポイントにはなりますが、それでも1,000万円オーバーのレクサスが5年で380万円の査定額になるというのは考えにくいところです。
結果的に一括査定サイトを利用して2社から提示をもらっていますので、452万円で売却することができましたが、もしB社だけに査定をしてもらってそのまま売却していたら、70万円以上も損をするところでした。
ランクルの買取り価格が3社比較で86万円の差に
この事例はクロカンの王者ともいうべき、トヨタランドクルーザーのものです。
新車登録は2007年で、売却をしたのは8年落ちとなる2015年です。
グレードは4,700ccガソリンエンジンのAX_Gセレクションとなります。
走行距離は2万km弱となっており、8年落ちのクルマとしては非常に少ないといっていいでしょう。
ボディカラーは黒で、売却地域は鳥取県となります。
2007年式のランドクルーザーAX_Gセレクションの、新車の車両本体価格は、5,400,000円となっています。
このランドクルーザーを、一括査定サイトを利用して3社に査定をしてもらったところ、A社416万円、B社400万円、C社330万円という結果になりました。
A社とC社の差額は、なんと86万円にもなっています。
A社とB社の提示額が近いことから、この400万円前後というのが今回のランクルの買取り相場であり、C社は明らかに安いということになります。
もし一括査定サイトを利用せずに、たまたまC社だけに査定を依頼していたら、86万円も損をすることになっていたわけです。
それにしても、新車価格が540万円のランクルが、8年落ちで416万円の査定額になるというのは本当に驚きです。
こういった数字を見ると、ランクルのリセールバリューの高さを、再認識させられますね。
走行距離が2万km弱と少ないという点を考慮しても、他の車種ではこのような高額査定が出ることはそうそうないと思われます。
参考記事:ランドクルーザーの買取り価格や査定額を年式や走行距離別に比較
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ヴェルファイアを4社比較で査定額の差が75万円
この事例はトヨタの人気ミニバンであるヴェルファイアのものです。
2015年に新車登録をして、わずか1年後の2016年に売却をしたときの事例です。
グレードは2,500ccのZ“Gエディションで、ボディカラーはブラックです。
売却をした地域は、神奈川県になります。
走行距離は、17,000kmほどとなっていますので、1年しか乗っていないクルマにしては、かなり走っているといえそうです。
この2015年式ヴェルファイアのZ_Gエディションの新車時の車両本体価格は、4,173,709円となっています。
このヴェルファイアを一括査定サイト経由で4社が査定をしたところ、A社435万円、B社430万円、C社400万円、D社360万円という結果になりました。
一番高いA社と一番安いD社の差額は75万円になっています。
しかし、それ以上に驚きなのが、A社とB社の提示した金額です。
新車のときの車両本体価格である4,173,709円を上回っています。
おそらく、高価なメーカーオプションなどがついていたのだろうと思いますが、1万7000kmも走行しているヴェルファイアが新車時の車両本体価格を上回った金額で買取りをされるというのは驚きです。
新型が出た直後で、市場に新型の中古車があまり出回っていないという点が、プレミア的な査定額になった可能性はあります。
もともとヴェルファイアというのは、信じられないような査定額になることのあるクルマで、過去にも新車以上の値段で売れたという報告が実際にあります。
関連記事1:中古のヴェルファイアが新車よりも高額で売れたウソのような話
関連記事2:ヴェルファイアの5年落ち~10年落ちの買取価格と査定の相場を比較~下取りよりも有利?
日産GT-Rの買取り価格の差額がなんと210万円!?
こちらの事例は、日本のスーパーカーとも呼ぶべき、日産のGT-Rのものになります。
新車登録は2011年で、4年落ちとなる2015年に売却したときのものです。
グレードはプレミアムエディションで、ボディカラーはシルバーです。
売却地は大分県になります。
走行距離は2万km弱となっておりますので、4年落ちのクルマとしては、標準の半分程度の距離しか走っていないことになります。
日産GT-Rプレミアムエディションの2011年当時の車両本体価格は、945万円でした。
このGT-Rを、一括査定サイトを通して3社に査定をしてもらったところ、A社660万円、B社600万円、C社450万円という結果になりました。
一番高いA社と一番安いC社との差は、なんと210万円にもなりました。
普通のクルマであれば新車が1台買えるほどの、驚きの金額差です。
A社とB社の査定額を見る限りにおいては、600万円以上がこの車の相場なのだろうと予想がつきます。
新車時の車両本体価格が1千万円近い車ですから、4年落ちで走行距離が2万km弱と少ない状態で査定額が450万円というのは、明らかに低い評価ということになると思います。
スポーツカーの扱いに慣れていない業者の場合、経験やデータ不足から、どうしても慎重な買取り価格の提示になってしまうのかも知れません。
いずれにしましても、このオーナーの方は一括査定サイトを利用したことによって、相場よりも安く売ってしまうという失敗をしなくて済んだわけです。
このように、クルマの査定というのは、業者によって200万円以上の差が出てしまうこともあるということを、ぜひ頭のかたすみに入れておいていただきたいと思います。
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