ヤフオクで中古車の個人売買をすることの危険性を知るべし

オークションハンマーと硬貨ヤフオクで中古車の個人売買が盛んに行われているのをご存知でしょうか?

ヤフオクといいますと、個人が家庭にある不用品を売買するサービスというイメージがありますので、車の個人売買と聞いてもあまりピンと来ないかも知れません。

しかし、ヤフオクの「中古車・新車」のカテゴリを見てみますと、3万件ほどの車の出品が確認できます。

日本を代表する大手中古車販売会社であるガリバーの在庫数が2万台程度だといわれていますので、いかにヤフオクでたくさんの車売買が行われているかが想像できるかと思います。

ヤフオクを経由した車の個人売買には確かにメリットもあるのですが、それ以上に大きな危険性があるということを認識しておく必要があります。

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ヤフオクで個人売買をすることのメリット

中古車をヤフオクで個人売買することの最大のメリットは、なんといっても中間マージンがかからないという点です。

中古車売買の流れは「売り手→買取り業者→オートオークション(業者専門だけが参加できるオークション)→販売業者→買い手」となるのが一般的です。

買取り業者、オートオークション、販売業者を経由することで、それぞれに中間マージンが発生してしまうわけです。

参考記事:中古車の販売価格とクルマの買取り査定額にはどれくらいの差が生じるのでしょうか?

ところが、ヤフオクでの個人売買の場合「売り手→ヤフオク→買い手」といったシンプルな流れになります。

その結果、中間マージンが大幅に削減できるため、売り手と買い手の双方がお得になる可能性が高いわけです。

しかも、ヤフオクで個人売買をするときの車カテゴリの手数料は、出品時にかかる「出品システム利用料:3,024円(税込)」と落札されたときにかかる「落札システム利用料:3,024円(税込)」のみになります。

他のカテゴリの商品のように落札額の8.64%という手数料ではなく、落札額にかかわらず一律この金額になります。

そのため、たとえ100万円の中古車の売買を行ったとしても、手数料はわずか6,000円程度で済んでしまうのです。

一般のルートでの中古車売買の場合、100万円が相場の車を流通させると数十万円の中間マージンが発生してしまうのが普通ですので、ヤフオクの手数料の安さは大きな魅力になるわけです。

さらにヤフオクを経由した個人売買のメリットとして、あくまでも個人同士の売買になるので消費税が発生しないという点があげられます。

100万円の売買をしたとすると、業者から購入した場合には8万円を消費税として負担しなければなりません。

しかし、個人売買であれば、それが免除になるわけですから、お得感は高いといえるでしょう。

ヤフオク:https://auctions.yahoo.co.jp/

ヤフオクで中古車を落札するときのデメリットとリスク

PCを使用する男性のイラスト中間マージンが非常に少ないという点や、消費税が発生しないという点だけを取り上げると、ヤフオクを経由した中古車の個人売買は大きな魅力を感じる人も多いと思いますが、実はそれ以上にデメリットやリスクもあるのです。

しかも、最近のヤフオクは個人ではなく業者が出品しているケースが非常に多くなっています。

ここでは、ヤフオク経由で業者から買う場合と個人から買う場合について、デメリットやリスクについて解説してみたいと思います。

・ヤフオクに出品している危険な業者とは?

ヤフオクに出品している業者には良心的なところも多いのですが、なかには悪質な業者もいますので注意が必要です。

特にヤフオク経由で業者から買うときに気をつけなければいけないのが、メーターの改ざんです。

つまり、メーターを改ざんして実際の走行距離よりも少なく見せかけて出品するわけです。

参考記事:二重車検でメーター改ざん車を売る詐欺師の手口とは?
      
こういったメーター改ざんによって走行距離をごまかして中古車を販売するというのは明らかな詐欺になるのですが、こういったことを行う業者が後を絶たないというのが現実のようです。

しかも、運悪くそういった車を買わされてしまったとしても、残念ながら素人がメーターの改ざんを見抜くというのは非常に困難なことです。

また、明らかに不具合のある車を意図的に隠ぺいして販売をしてしまう悪質な業者もいるようです。

ヤフオク経由で業者から購入した車が、しばらくしたら壊れて走らなくなってしまったので、ディーラーで調べてもらったら「水没車」だったという事例も実際にあるようです。

ヤフオク経由で業者から落札をする場合には、つねにそういったリスクがあるということを頭に入れておくといいでしょう。

また、そこまで悪質な業者ではなくても、落札後に「納車点検費」などの経費を落札額に上乗せしてくる業者は非常に多いです。

なるべく低い価格で出品をして落札されやすくしておいて、あとからしっかりと利益が出るように帳尻を合わせてくるわけです。

落札代金だけを支払えば購入できると思っていた人にとっては、がっかりさせられる結果となってしまいます。

また、業者から落札する場合のデメリットとして、消費税が発生してしまうという点があげられます。

個人売買の場合の「消費税がかからない」という大きなメリットが、業者から落札した場合には適用されないことになります。

そういった意味で、ヤフオク経由で業者から落札するというのは、メリットが少なくリスクが高いということがいえるわけです。

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・ヤフオクで車を個人売買するときのデメリット

青い車の傍で話をする人たちヤフオクで個人売買をするときにまずあげられるリスク要因としては、お互いが車に関しては素人ということです。

売る側もプロの業者のように査定の知識を持っているわけではないので、自分の価値観だけで適当に出品価格を決めてしまいます。

買う側にしても実車を見て判断することはできませんので、車の状態を知る手がかりとしては出品者から発信される情報だけがすべてとなります。

実際のクルマをみて「話が違う」とトラブルになることも少なくないようです。

また、個人売買の場合は、基本的にクルマは現状渡しとなります。

業者から購入するときのように、点検や整備をしてもらったうえでの引き渡しというのは期待できません。

実際に、購入してしばらくして車の調子が悪くなってしまったなどのトラブルはよく起こるようです。

しかし、ヤフオクで個人売買することの一番のリスク要因は「詐欺」にあう可能性があるということです。

業者から購入する場合にも、メーター改ざんになどの詐欺被害にあう可能性はありますが、個人売買の場合には金銭的な詐欺にあう可能性が高くなります。

また、個人売買の場合には、売る方と買う方のどちらにも詐欺にあう可能性があります。

「先に車の代金を振り込んだら出品者と連絡がとれなくなった」という場合と「あとから振り込む約束で先に車を渡したら落札者と連絡が取れなくなった」というパターンがあります。

こういった詐欺被害にあうことを防ぐためには、お金や車を先に渡すということは絶対にやめるべきです。

クルマを引き取るときに、必ずその場で現金で支払うようにすることが大切です。

また、車の所有権でトラブルにならないためにも、車の引き渡しと同時に、名義変更のための書類なども一式受け取るようにしましょう。

いずれにしても、クルマの場合には取引き金額が大きいので、詐欺にあった場合には被害額も大きなものとなります。

中間マージンや消費税が発生しないという魅力があるヤフオクでの個人売買ですが、実際の取引においては詐欺にあう危険性があるということをつねに頭に入れておいた方がいいと思います。

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