ヴェルファイアを売却するときの査定額は排気量が大きい方が安くなる?~2.4Lモデルと3.5Lモデルの買取価格を比較

トヨタの高級ミニバンであるヴェルファイアですが、売却をするときの査定額は、同じグレードで比較した場合、排気量の大きい3.5Lモデルよりも排気量の小さい2.5L(2.4L)モデルの方が高くなる傾向にあります。

新車を購入するときの価格は、当然のことながら排気量の大きい3.5Lモデルの方が高いにもかかわらず、中古車として売却するときには2.5L(2.4L)モデルの方が高いという逆転現象が起きてしまうわけです。

実際にヴェルファイアの排気量別の査定額を比較しつつ、なぜそういった逆転現象がおきるのかについて考えてみたいと思います。

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ヴェルファイアの特別限定車ゴールデンアイズⅡの査定額を比較

ヴェルファイアの特別限定車であるゴールデンアイズⅡを売却するときに、排気量で査定額がどれくらい違うのかについて見ていきたいと思います。

2014年式ヴェルファイアのゴールデンアイズⅡを、2019年に5年落ちで買取り専門店に売却するときの査定額について比較してみます。

ちなみに2014年当時の新車時の車両価格は、2.4ZゴールデンアイズⅡが369万円で、3.5ZゴールデンアイズⅡが407万円となっています。

つまり、新車のときには、3.5Lモデルの方が38万円高いことになります。

5年落ち2.4ZゴールデンアイズⅡの走行距離別の査定額

●3万km…200万円~257万円
●4万km…192万円~246万円
●5万km…185万円~237万円
●6万km…180万円~230万円
●7万km…175万円~224万円
●8万km…171万円~218万円

5年落ち3.5ZゴールデンアイズⅡの走行距離別の査定額

●3万km…183万円~234万円
●4万km…176万円~225万円
●5万km…170万円~217万円
●6万km…165万円~212万円
●7万km…162万円~207万円
●8万km…158万円~202万円

2.4Lモデルの方が13万円~20万ほど高く売れます

上記の一覧からもお分かりのように、5年落ちヴェルファイアのゴールデンアイズⅡで比較した場合、3.5Lよりも2.4Lの方が13万円~20万円ほど査定額が高いということがお分かりになるかと思います。

新車のときは、3.5Lの方が38万円高かったわけですから、2.4Lの方が圧倒的にリセールバリューは高いということになります。

たとえば、走行距離5万kmで見た場合、3.5Lは新車価格の53%~43%が買取り相場なのに対して、2.4Lは64%~50%程度が相場になります。

3年落ちの現行モデルのヴェルファイアで比較

ヴェルファイアは2015年1月にフルモデルチェンジをして現行型になりました。

3年落ちの現行モデルを2.5Lと3.5Lでくらべた場合、買取店での査定額がいくらになるのか比較してみたいと思います。

2016年に新車で購入したヴェルファイアの2.5Vと3.5VLを2019年に売却することを想定して査定額を割り出しています。

ちなみに、2016年当時のヴェルファイア2.5Vの新車価格は395万円で、3.5VLの新車価格は484万円となっています。

新車のときの価格差は、89万円にもなります。

3年落ち2.5Vの走行距離別の査定額一覧

●1万km…315万円~380万円
●2万km…305万円~375万円
●3万km…297万円~368万円
●4万km…288万円~362万円
●5万km…280万円~354万円
●6万km…275万円~348万円

3年落ち3.5VLの走行距離別の査定額一覧

●1万km…350万円~440万円
●2万km…328万円~418万円
●3万km…316万円~404万円
●4万km…308万円~394万円
●5万km…301万円~385万円
●6万km…296万円~378万円

3.5VLの方が高く売れるがリセールバリューは2.5Vが高い

現行型の3.5VLと2.5Lの査定額を3年落ちで比較した場合は、3.5VLの方が高いという結果になりました。

排気量の大きい方が高いという結果になりましたが、これは2.5Vと3.5VLでは、エンジンの排気量だけではなく装備的にもかなり違いがあることが理由だと思われます。

装備の違いによって新車価格に89万円もの差があると、さすがに3年落ち程度では査定額が逆転することはないようです。

しかし、一覧をみていただければ分かりますが、2.5Vの方が圧倒的にリセールバリューが高いということは一目瞭然です。

走行距離3万kmで比較した場合、2.5Vの査定額が新車価格の93%~75%なのに対して、3.5VLの場合は新車価格の83%~65%が買取り相場となります。

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特別限定車であるG’sの6年落ちの査定額を3.5Lと2.4Lで比較

ヴェルファイアの特別限定車の中でも人気の高い、G’sの査定額を2.4Lと3.5Lで比較をしてみたいと思います。

2013年に新車で購入したヴェルファイアG’sを、2019年に売却する場合を想定して、査定額を算出してみたいと思います。

ちなみに、2013年当時のヴェルファイアG’sの新車価格は、3.5Lが442万円、2.4Lが404万円となっており、その差額は38万円です。

G’sの場合は、2.4Lも3.5Lも装備的にはまったく同じで、排気量だけが異なっています。

最初に紹介したゴールデンアイズⅡもそうですが、ヴェルファイアの場合は、排気量だけが異なる場合の価格差は38万円になっているようです。

6年落ちのG’s 2.4Lの買取相場一覧

●4万km…192万円~246万円
●5万km…185万円~237万円
●6万km…179万円~229万円
●7万km…173万円~222万円
●8万km…170万円~217万円
●9万km…166万円~211万円

6年落ちのG’s 3.5Lの買取相場一覧

●4万km…181万円~232万円
●5万km…175万円~224万円
●6万km…170万円~217万円
●7万km…165万円~211万円
●8万km…162万円~207万円
●9万km…158万円~202万円

G’s の場合も3.5Lよりも2.4Lの方が査定額は高い

6年落ちヴェルファイアG’sで比較をした場合、ゴールデンアイズⅡと同様に3.5Lよりも排気量の小さい2.4Lの方が、査定額が高いという結果になりました。

3年落ちの2.5Vと3.5VLで比較した場合は、新車価格に89万円もの差があることと、装備的にも大きな差があるために逆転現象は起きませんでしたが、G’sのように単純にエンジンの排気量だけの違いの場合は逆転現象が起きてしまいます。

走行距離6万kmで見た場合、6年落ちのG’s2.4Lの査定額は新車価格の56%~44%なのに対して、G’s3.5Lだと49%~38%となりますので、2.4Lの方がリセールバリューは高いということになります。

なぜ中古のヴェルファイアは排気量の大きい方が安くなる傾向があるのか?

ヴェルファイアは排気量が小さいモデルよりも、排気量の大きいモデルの方がなぜ安くなる傾向があるのか、その理由について考えてみたいと思います。

中古車市場でのクルマの評価額というのは、基本的には需要と供給の関係で決まります。

つまり、市場に流通している中古車の台数に対して、そのクルマを欲しいと思っている人が多ければ多いほど、査定額はアップすることになります。

ヴェルファイアの3.5Lモデルよりも2.5L(2.4L)モデルの査定額が高くなるということは、2.5L(2.4L)の方を欲しいと思っている人の数が多いということになります。

逆にいうと、3.5Lモデルは中古車市場では売りにくいために、相場が低くなりがちということがいえるわけです。

もともと、新車を購入する層と中古車を購入する層はあきらかに違います。

中古車を購入する層というのは、少しでも安くクルマを手に入れたいと考えている人が多いですし、なるべく維持費のかからないクルマを選ぶ傾向があります。

そのため、燃費が悪く税金も高い大排気量モデルは敬遠されがちです。

それに対して、価格の高い大排気量の新車を購入する層というのは、ある程度の経済的な余裕がある人が多いために、燃費や税金などの維持費のことはあまり気にしません。

こうした、新車を買う層と中古車を買う層のあきらかな意識の違いが、ヴェルファイアの排気量による査定額の逆転現象を生んでいるといえそうです。

逆に、ヴェルファイアの中古車を購入する予定の人で、燃費や税金が気にならないという人であれば、排気量の大きなモデルを購入したほうがお得ということになります。

3.5Lのエンジンだと2.4Lのエンジンとくらべて動力性能が圧倒的に高いために走りに余裕が生まれますし、V6と直4では走りのフィーリングがまったく異なります。

つまり、中古のヴェルファイアの場合は、値段の安い方が速くて気持ちのいい走りができるということになります。

文:山沢達也

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