クルマの寿命はかつてにくらべるとどんどん伸びています。
1970年代には新車登録されたクルマが廃車にされるまでの期間は7年ほどでしたが、いまではクルマの平均寿命は13年ほどになっています。
一般に廃車を考えるときに走行距離10万kmや新車登録から10年という数字が意識されたりしますが、品質の高いいまの日本車がその程度の年式や距離で廃車を余儀なくされるということはありません。
年式が古くても、走行距離がかなり伸びてしまっていても、そう簡単にクルマの価値がゼロになるということはありません。
つまり、よほどひどいクルマでない限りは、お金に変えることができるということになります。
また、不動車となってしまったり、どこのお店に持ち込んでも査定がつかないといわれたクルマであったりしても、あきらめる必要はありません。
なぜなら、廃車にする予定のクルマを買取りしてくれる専門業者などもあるからです。
一般の買取り店でお断りされたクルマであっても、そういった廃車専門の業者であれば、問題なく買取りしてくれることも少なくないのです。
そういったお店があることを知らずに、わざわざお金を払ってクルマを処分してもらうのは本当にもったいない話です。
クルマがどういった状態になったら廃車を考えるべきか?
廃車にするということは、もう乗らなくなったからナンバーを陸運局にお返しするということなのですが、クルマのオーナーはどういったときにそういった行動を起こすのでしょうか?
まず考えられるのは、不動車となってしまった場合です。
毎年のように税金を支払いながら動かないクルマを維持していくことはバカらしいことですので、よほど気に入ったクルマで、修理をして乗る予定がなければ、普通に廃車を考えるに違いありません。
他に廃車を意識する時期として考えられるのが、クルマの維持費が大幅にアップするタイミングです。
そのタイミングというのが、新車登録から13年経過したときです。
実は、クルマの税金というのは、新車登録から13年以上過ぎると高くなる仕組みになっているのです。
参考記事:13年以上乗った車の税金がアップ!~乗り潰すか廃車にするか?
人間の心理として、「クルマも古くなってきたし、税金も上がってしまうから廃車にしてしまうか」と考えることは普通にあると思います。
先に日本のクルマの平均寿命は13年であるということを書きましたが、やはりそういったことが微妙に影響をしているのかも知れません。
不動車であったり新車登録から13年以上たってしまったクルマ以外で廃車を考えるケースとしては、どこのクルマ屋さんに持ち込んでも査定がつかない場合が考えられます。
まだまだ問題なく動くクルマであっても、車種やクルマの状態によっては「査定ゼロ」といわれてしまうことがあるものです。
そういった場合も、選択肢としては廃車を考えるしかなくなってしまいます。
クルマを廃車にするためにはどれくらいの費用が発生するのでしょうか?
どうしてもクルマを廃車せざるを得なくなってしまったときに気になるのが、どれくらいの費用がかかるのかという点だと思います。
あとで詳しく書きますが、実際には廃車を買取りしてくれる業者もいるのですが、ここではあえて自分で廃車手続きをしたときにどれくらいの費用が発生するのかについて考えてみたいと思います。
まず、陸運局に行って廃車の手続きをしなければなりませんが、行政書士に依頼をすると数千円~1万5千円ほどの料金が発生します。
もし自分で陸運局まで足を運ぶことができるならば、それほど難しい手続きではありませんので自分でやってしまった方がいいと思います。
クルマは、解体業者に持ち込みをして処分をしてもらうことになりますが、不動車の場合はそこまで移動するためのレッカー代がかかります。
レッカー代は、地域や持ち込みをする解体業者までの距離によって異なりますが、一般的には1万円~2万円程度を見込んでおけばいいと思います。
もちろん、クルマが動く場合には、解体業者のところまで自走していけば、レッカー代は発生しません。
また、2005年以降は新車登録時にリサイクル料の支払が義務付けられましたが、古いクルマのなかにはリサイクル料が未払いとなっていることがあります。
もし、未払い状態になっているとき(リサイクル券がないとき)には、廃車のときに支払う必要があります。
リサイクル料の目安としては、普通車で1万円~2万円程度になります。
これらの費用を総合的に考えてみますと、廃車時に必要な費用として一番高いケースは、陸運局の手続きで行政書士に1万5千円、レッカー代に2万円、さらにリサイクル料金2万円を支払ったときで、トータルで5万5千円になります。
逆に一番負担が少ないケースとしては、自走で解体業者まで持って行き、さらにナンバーを外して自分で陸運局に行って廃車手続きして、リサイクル料金もすでに支払ってあった場合で、トータルゼロ円で廃車ができることになります。
廃車手続きの収支がプラスになることもあります
廃車手続きに伴う諸費用としては、トータルで無料~5万5千円が相場であることがお分かりになったかと思いますが、実は廃車の処理をするにあたっては、お金は出て行く一方ではありません。
クルマは鉄でできているために、解体業者が鉄くずとして買取りをしてくれるのです。
鉄の相場にもよりますが、普通車で1万5千円~3万円くらいの現金を受け取ることが可能になります。
もし、解体業者に自走で持ち込みをして、廃車の手続きを自分で行い、さらにリサイクル料もすでに支払い済みの場合には、廃車をしたあとに手元に1万5千円~3万円の現金が残る可能性があります。
廃車手続きを行政書士に依頼したり、不動車をレッカーで移動したりする場合でも、トントンになる可能性があるわけです。
廃車を買取りしてくれる業者におまかせする方法もあります
一般のクルマ買取り店や中古車販売店などに持ち込みをして査定がゼロだったとしても、あきらめる必要はありません。
なぜなら、廃車や不動車を専門に取り扱っている専門業者が存在するからです。
たとえば、以下のカービューでは、廃車や不動車を最高値で買取りしてくれる業者を探すことができます。
査定は無料なので、とりあえず自分のクルマがどらくらいになるのかだけでも確認してみるといいでしょう。
事故車・廃車査定のカービュー
https://kaitori.carview.co.jp
そういった廃車専門の業者に依頼をすることで、面倒な手続きをすべてやってもらったうえで、なおかつ現金を手にすることもできたりします。
実際に、そういった廃車や不動車専門の業者に依頼した場合、どれくらいの金額で買取りをしてくれるものなのか、いくつか事例を紹介してみましょう。
まずは、新車登録から20年ほどになる走行距離19万kmのトヨタグランビアというミニバンですが、業者の買取り価格はなんと8万円でした。
こういったミニバンは、低年式で過走行であったとしても、海外での需要があるために、日本国内で価値がなくても、それなりの値段で買取りしてもらうことが可能です。
次に、10年落ちで走行距離が24万キロのレガシーツーリングワゴンの不動車ですが、こちらの買取り価格は2万2千円でした。
こうした不動車であっても、パーツなどが流用できるクルマであれば、2万円程度で買取りしてくれます。
レッカーで引き取りに来てくれて、廃車の手続きもすべてやってもらったうえで、2万円以上の現金をもらえるわけですから、自分で解体業者に持ち込みするよりはお得になります。
次に、新車登録から15年以上が経過し、走行距離23万kmのデリカスペースギアですが、こちらの買取り価格は6万5千円となっています。
不動車ではありませんが、オイルの減りが早かったりエアコンが不調だったりといった不具合のあるクルマですが、車検が残っていたこともあり、6万5千円の買取り額になったようです。
事故車・廃車査定のカービュー
https://kaitori.carview.co.jp