ドライブレコーダーは後方にも設置するべし!~あおり運転や違法取締りの証拠を残すことができます

ドライブレコーダーが飛ぶように売れているそうです。

あおり運転によるトラブルが頻繁にニュースなどで流れるようになり、自己防衛のためにドライブレコーダーを設置する人が増えているのでしょう。

しかし、前方だけではなく後方にもドライブレコーダーを設置している人は、それほど多くはないようです。

あおり運転に対する自己防衛が目的であれば、後方にも設置しないと意味がありません。

また、ドライブレコーダーを後方に設置することで、違法なスピード違反の取り締まりなどにも対応が可能です。

ここでは、ドライブレコーダーを後方に設置することの重要性について書いてみたいと思います。

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あおり運転の証拠を残すには後方にもドライブレコーダーが必要

ドライブレコーダーを取り付ける目的が「あおり運転の証拠を残すため」であるにもかかわらず、前方にしか設置をしないというのは、考えてみればおかしな話です。

あおり運転というのは、後続車が異常に車間距離を詰めてくる状態なわけですから、その状況を撮影できなければ意味がないことになります。

ドライブレコーダーが前方だけにしかないと、あおり運転をしていたクルマが追い越しをしたあと前方に急停車して、怒り顔でクルマから降りてくる姿しか撮影できないことになります。

つまり、あおり運転をしている最中の動画は撮影できないことになります。

あおり運転をされたという証拠をしっかりと残すためには、後方にもドライブレコーダーを設置すべきといえます。

ちなみに、あおり運転をされるということは、こちらが「空気の読めない運転」をしていた可能性が高いのですが、ここでは趣旨が違うのでそこには触れません。

自分はなぜかあおり運転をされることが多いという人は、空気の読めない運転をしている可能性が高いので、以下の記事をご覧になってください。

参考記事:あおり運転を誘発してしまうような運転を無意識にしている人は要注意です
        

後方に設置したドライブレコーダーで違法な取り締まりを記録

クルマを運転していたら、突然後方からけたたましいサイレンの音がして、心臓が口から飛び出すほどびっくりした経験をお持ちの方も少なくないでしょう。

覆面パトカーや白バイに追尾されていることに気がつかずに、スピード違反で検挙されるという、よくあるパターンです。

警察官から提示をされたスピードに納得がいくのであれば、それは自業自得ですのであきらめるしかありません。

しかし、どう考えても自分が出していたスピードよりも、警察官から提示されたスピードの方が高い場合には、取り締まりに何らかの不正があった可能性もあります。

警察官が不正などするはずがないと思っている人もいるかも知れませんが、過去にシートベルト違反を40件も捏造していた警察官も実際にいるのです。

追尾式の速度取締りでは約100m(高速は300m)追走しなければならない

白バイや覆面パトカーが違反車両のスピード測定をするときには、警察の内規によって次のように決められています。

●高速道路では約50mの車間を保持し、測定開始から測定終了まで約300mの間を追尾

●一般道では約30m間隔で約100m追尾

つまり、追走をするときには違反車両と同じ速度で100m(高速は300m)ほど走り続けなければならないのです。

たとえば、高速道路を120km/hで走っているクルマを300mにわたって追走するということは、約9秒ほど違反車両と同じ速度で走りつづけなければならないことになります。

しかし、実際には2秒~3秒追走しただけでサイレンを鳴らしてしまう警察官もいるようです。

また、警察車両がスピード違反のクルマを追尾するときには、赤色灯を点けなければならない決まりになっています。

ところが、サイレンを鳴らす直前まで赤色灯を点けない白バイやパトカーもいるようです。

内規によって定められたルールを厳密に守っていると、違反車両に追走していることがバレてしまう可能性があるからです。

加速しながらの計測やあおり運転でスピード違反を誘発するケースも

また、さらに悪質なケースとしては、違反車両と同じ速度で追走するのではなく、違反車両に追いつくために加速しながら走行しているときの速度を記録してしまうこともあります。

追いかけている途中の速度ですから、実際の違反車両の速度よりも高い数字になります。

こうした不正をなくために、約100m(高速は300m)追走する(違反者と同じ速度で走る)ことが、内規で決められているわけです。

さらに悪質なケースだと、覆面パトカーが後ろからあおり運転のように車間距離を詰めてきて、仕方なくスピードをあげたところを摘発することもあるようです。

後方にドライブレコーダーが設置してあれば、そういった不正な方法での検挙はすべて記録に残すことができます。

後方にドライブレコーダーを設置したクルマがどんどん増えてくれば、追尾式の速度取り締まりはかなりやりにくくなるに違いありません。

ただし、追尾をするときの100m(高速は300m)という距離に関しては、法定速度で走行している覆面パトカーを追い越してしまった場合には適用されませんので、注意が必要です。

この場合は、追い越した瞬間にアウトです。

「300mも追走してね~だろ!ドライブレコーダーに記録してるぞ!」などと逆ギレしても、無駄な抵抗に終わりますので悪しからず。

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後方のドライブレコーダーは追突事故にも威力を発揮します

後方から追突された場合、基本的には後ろのクルマが100%悪いことになります。

ところが前のクルマが急ブレーキを踏んだときなどは、この限りではありません。

この場合は過失割合が7:3となって、ぶつけられた前方のクルマにも3割の過失があることになってしまいます。

そのため、後方から追突してきたドライバーの中には、少しでも自分の過失割合を低くしようとして、「前のクルマが急ブレーキをかけた」などと嘘八百を主張してくるような連中もいます。

こうした場合にも、後方にドライブレコーダーが設置されていれば、動かぬ証拠をキッチリと記録することができるわけです。

追突してきたクルマのドライバーがスマホを操作していたり、わき見運転をしていたりする映像がしっかりと残っていたりすれば、嘘八百の不届き者は、警察から思いっきりお灸をすえられることになるでしょう。

また、交通事故の35%は追突事故であるといわれています。

つまり、3件に1件の交通事故が追突事故ということになるわけですから、後方にもドライブレコーダーを設置することが、いかに大切かということがお分かりになるかと思います。

信号待ちで後ろのクルマが因縁をつけてくるケースもあります

交差点で2台のクルマが信号待ちをしていたところ、後ろに停車した高齢者のクルマが、助手席の荷物を取ろうとした瞬間にクリープ現象で動き出してしまい、軽く前方のクルマに追突してしまうという事故がありました。

信号待ちで停車している前のクルマに追突したのですから、これは100%後ろのクルマが悪いことになります。

ところが後方のクルマに乗っていた高齢の男性は、助手席の荷物に気を取られて自分のクルマが動き出したということにまったく気がつかずに、前のクルマがバックして来て自分のクルマにぶつかったと勘違いをしてしまったのです。

「なんで突然バックして来るんだ!!」と、怒りながら前のクルマに詰め寄ってくるその姿は、前のクルマが後方に取り付けたドライブレコーダーにしっかりと記録されていました。

ぶつけてきた高齢のドライバーは、相手がバックしてきたと勝手に思い込んでいますから、もしドライブレコーダーの記録がなかったら、自分は悪くないと主張をしても水掛け論になっていた可能性があります。

このケースのように、信号で後ろに停車した高齢のドライバーが、自分からぶつけてきたにもかかわらず、前のクルマがバックをしてきたと主張するケースは多いのだそうです。

こうした濡れ衣を着せられないためにも、やはり後方にドライブレコーダーを設置することはとても大切だといえそうです。

文:山沢 達也

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