新車を購入する際に、いままで乗っていた車をそのままディーラーに下取りに出すことも多いでしょう。
しかし、人気車種やモデルチェンジ直後の新車だと、納車まで数カ月かかることも珍しくありません。
その間は、下取りに出すことになった車に乗り続けることになるわけですが、実際に引き渡すときに大きく状態が変わってしまうと、大きなマイナス査定となってしまうことがあります。
新車が納車されるまでの間、下取りに出す予定の車はどのように扱えばいいのでしょうか?
人気車種になると納車まで半年待たされることもあります
人気車種がモデルチェンジになったときや、前評判の高い車が新たに販売になったときには、ディーラーと契約をすませてから納車までにかなりの期間を要することになります。
3か月程度であればまだいい方で、場合によっては納車までに半年程度待たされることも少なくありません。
半年も車に乗っていれば、当然ながら契約時に査定をしたときとは大きく状態が変わってしまっていてもおかしくありません。
そのため、納車までの期間が長い場合には、実際に下取り車を引き渡すときに再査定をすることが多いようです。
たとえば乗り出し価格300万円の車に対して、査定額100万円の下取り車を入れることで200万円の売買契約を済ませたとします。
しかし、半年後に下取り車になんかの不具合があって、再査定をした結果70万円ということになると、新たに230万円の売買契約をしなければならなくなってしまいます。
また、ディーラーによってはどうしても下取り車が欲しいために、納車前であっても下取り車の引き渡しを求めてくるケースもあります。
そういった場合には、納車のときまでディーラーが用意してくれる代車に乗り続けることになります。
納車までの間に下取り車の状態が変わってしまうリスクを考えれば、その方が安心ではありますが、代車の場合あまり程度のよくない車を提供されることが多いので、長期間となるとそれはそれでストレスになるかも知れません。
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新車が来るまで下取り車をどう乗り続けるべきか?
新車の売買契約を済ませて、納車時に支払うべきお金も事前に用意していたにもかかわらず、下取り車の査定額が大幅に下がってしまって支払いの目途が立たなくなってしまったのでは大変です。
そういったことにならないためには、納車までの期間、下取り車にどのように乗り続けたらいいのでしょうか?
注意すべき点をいくつか挙げてみたいと思います。
・事故を起こすと致命的になりかねません
新車の売買契約を済ませたあとは、下取りに出す予定の車はより慎重に運転をしなければなりません。
なぜなら、納車までの期間に事故などを起こしてしまうと、再査定のときに大幅なマイナス査定となってしまうからです。
車両保険を使ってきれいに修理をしたとしても、大きなダメージを受けた事故車の場合は、査定額が大きく下がってしまいます。
参考記事:事故で目減りする査定額の損失補てんには「事故減価額証明書」が必要
事故とまではいかなくても、軽くこする程度の傷であってももちろんマイナスになりますので注意が必要です。
納車までのあいだ下取りに出す予定の車は、すでに売買契約をすませた他人の車であるという認識で慎重に運転することが大切だと思います。
・なるべく遠出は控えるようにしましょう
新車が納車になるまでの間その車に乗り続けるわけですから、ディーラーの方でもある程度の走行距離が延びるのは織り込み済みです。
しかし、思った以上に走行距離が延びてしまっている場合は別です。
なぜなら、中古車査定において走行距離というのは非常に有用なファクターとなるからです。
おそらく1ヵ月あたり1000km程度であれば想定内だと思いますが、それ以上になるとマイナス査定となってしまう可能性があります。
そのため、新車が納車になるまでの間は、なるべく遠出は避けた方が無難かも知れません。
走行距離が延びるだけならまだしも、「長年乗った車との最後の思い出作りに」などと遠出をして、挙句の果てに事故でも起こしてしまったら目も当てられません。
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・車内に汚れやシミのつくようなことはしない
車内のニオイやシートのシミなども、査定においては減点対象になります。
新車が納車になるまでは、下取り予定車の外観や走行距離ばかりではなく、車内にも気を配るようにしなければなりません。
たとえば、それまでずっと禁煙車で通してきて、下取りの査定のときにも特に車内のニオイに対しての減点はなかったのに、たまたま新車の納品直前に喫煙する人を乗せてしまったりすると最悪です。
車内で一度喫煙をしてしまうと、2日や3日ではニオイが消えることはありませんので、再査定の結果減点になる可能性は非常に高くなります。
参考記事:室内がクサイ車は高く売れません~ペットの臭い・タバコの臭い
また、小さい子供のいる家庭ですと、後部座席で飲み食いをさせることも多いと思います。
車内で飲み食いをするとニオイが残ることが多いですし、うっかり飲み物などをこぼしてシートにシミを作ってしまう可能性もあります。
当然ながら、シートのシミも再査定において減点対象になります。
家庭の状況によってはなかなか難しい面もあるかと思いますが、新車契約時の査定額で下取り車を引き渡したいと考えているのであれば、ぜひ気をつけたいところではあります。
文・山沢 達也
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