SEO対策というのは、多くの人の経験値にもとづいた推測から成り立っています。
そのため、どうしても都市伝説的な話が多くなってきます。
SEO都市伝説の中でも有名なのが、「ページタイトルを変えると検索順位が圏外に飛ばされる」というものです。
この都市伝説を信じて、頑なにページタイトルをいじらないという人も存在します。
また、外部のサイトへの発リンクをすると、SEO的にマイナスになるのでやってはいけないと主張する人や、直帰率が80%以上のサイトは上位表示できないなどという都市伝説を信じている人もいます。
はたして、これらの都市伝説は事実なのでしょうか?
弊社がが過去に行ったSEO対策による経験値をもとに、SEO都市伝説の真実ついて解説をしてみたいともいます。
タイトルを変更しても検索順位が下がることはない
いきなり結論から書かせていただきますが、ページタイトルを変更したからといって、ペナルティを受けて検索順位が下がるといった現象は起こりません。
これまで数え切れないくらいサイトのページタイトルを変更してきた経験から、これは断言できます。
それにもかかわらず、なぜかページタイトルをいじると、ペナルティを受けて圏外に飛ばされると信じている人が少なくないのです。
おそらく、タイトルを変更したタイミングで何らかの別の原因で検索順位が下がった人が、そういった情報を発信して広まってしまったのでしょう。
検索順位というのは、さまざまな要因によって日々変動しますので、何が原因かを特定することは容易ではありません。
そのことが、都市伝説をうむ要因になっているわけです。
ちなみに、ページタイトルを変更するときに、間違って狙っているキーワードを消してしまったり、他のキーワードに置き換えてしまった場合には、当然のことながら検索順位はさがります。
●ページタイトルを変更するときに、間違って狙っているキーワードを消してしまうと検索順位は下がる
●検索順位というのは、さまざまな要因によって日々変動するので、何が原因かを特定するのは難しい
ページタイトルは32文字以内にしなければならないという都市伝説
タイトルに関するSEO都市伝説はいろいろとありますが、文字数を32文字以内にしなければならないというのもその1つです。
これも結論から言ってしまいますが、32文字をオーバーしてしまってもまったく問題ありません。
むしろ、タイトルは長めにしてさまざまなキーワードを入れ込んだ方がSEO的にはいいと個人的に思っています。
1ページで1つのドンズバキーワードをねらうというのは、古いSEO対策といえます。
長文のコンテンツがあたり前になった現在では、あらゆるキーワードをロングテールで拾ってアクセスを集めることになります。
そのためには、本文だけではなく、タイトルにも複合ワードにつながるさまざまなキーワードを入れておいた方が有利になります。
そもそも、なぜタイトルを32文字以内にしなければならないという都市伝説が生まれたのかといいますと、検索画面をPCで見たときにタイトルが32文字までしか表示されないからです。
表示されないのであれば、書いても意味がないということから、この都市伝説は生まれたのだと思います。
しかし、いまはスマホの時代です。
ホームページに訪れる人の7割から8割はスマホ経由です。
実際にスマホでGoogle検索してみると分かりますが、タイトルは40文字以上表示されています。
これからはスマホの時代ということを考えた場合、PCでの表示にはそれほどこだわる必要はないといえます。
●32文字をオーバーしてしまってもまったく問題ない
●あらゆるキーワードをロングテールで拾ってアクセスを集める
●これからはスマホの時代なので、PCでの表示にはそれほどこだわる必要はない
直帰率が高いサイトは上位表示できないという都市伝説
直帰率が高いページは、SEO的にマイナスになって上位表示できないという都市伝説もよく耳にします。
その理由として、離脱率が高いということは、そのページに訪問者が満足していない可能性があるからだと説明されることが多いようです。
本当でしょうか?
もし、自分がそのページに書かれてあることに満足したら、最後まで読んだあとにページを閉じるのはむしろ自然な行為だと思います。
検索からそのページに入ってきて、そこに自分の知りたいことがすべて書かれていて、その内容に満足すれば他のページを見る必要はないからです。
たとえば、「歯科医院 横浜市」というキーワードで検索してきた訪問者は、そこに横浜市の歯科医院に関する役立つ情報が書かれていれば満足するはずです。
「ついでに、川崎市の歯科医院のページも見ておくか」などと考える人はまずいないはずです。
つまり、そのページのコンテンツが優れているかどうかということと、ユーザーが他のページを閲覧せずに直帰してしまうということには、何の因果関係もないことになります。
よく、直帰率が80%以上のサイトは、Googleからの評価が低くなるので上位表示できないなどと主張する人がいますが、個人的な経験からいわせてもらえば、まったくそんなことはありません。
直帰率が90%以上でるにもかかわらず、あらゆるキーワードで上位表示しているサイトはいくらでもあるからです。
しっかりとコンテンツが読まれていて、その後にユーザーが去ってしまうことには何の問題もないのです。
直帰率が高いサイトで問題になるのは、ユーザーの滞在時間が極端に短い場合です。
コンテンツの質が低く、リード文だけ読んですぐにユーザーが離脱してしまうようなページは、Googleから低品質であるという烙印を押される可能性が高くなります。
低品質なコンテンツという烙印が推されれば、当然ながら検索順位は下がることになります。
直帰率が高いとSEO的にマイナスになるという都市伝説は、そういった事例を拡大解釈することで広まってしまったに違いありません。
●最後まで読んだあとにページを閉じるのはむしろ自然な行為
●直帰率が高いサイトで問題になるのは、ユーザーの滞在時間が極端に短い場合
●低品質なコンテンツという烙印が推されれば、当然ながら検索順位は下がる
外部のサイトへの発リンクはSEO的にマイナスになる?
外部のサイトから被リンクをもらうことはSEO的にプラスになるけれども、逆に外部のサイトに発リンクをすることはマイナスになると主張する人がいます。
これもSEOのあるある都市伝説ですね。
確かに、理屈からいえばそういった人の主張することも理解できないことはありません。
以前ほどGoogleが被リンクのパワーを重要視しなくなっているとはいえ、いまだに外部リンクがSEO的に重要な要素の1つになっていることは間違いありません。
他のサイトから、たくさんのリンクジュースをもらえば、それがSEO的にプラスになることは事実です。
外部サイトへの発リンクがマイナスになると主張する人は、せっかく自分のサイトが受け取ったリンクジュースを、他のサイトに流してしまうのはもったいないと考えるのでしょう。
しかし、こうしたリンクジュースのプラスマイナス的な要因だけで、単純に検索順位が決まらないところがGoogleのロジックの複雑なところです。
確かに、外部サイトへの発リンクをすることで、リンクジュースを受け渡すことになるのは間違いありません。
ところが、実際にはどうでしょうか?
弊社の経験から言わせてもらえば、公的機関や大学などの権威性の高いサイトへ発リンクをすることは、マイナスどころかむしろプラスになることが多いです。
Googleは、コンテンツの内容に関する信頼性を求めています。
そのため、記事に書かれた内容の引用元として、信頼性の高いサイトに発リンクをすることは、コンテンツの信頼性のアップにつながり、SEO的にもプラスになる可能性が高いといえます。
実際にアメリカの研究チームが権威サイトに対する発リンクの効果に関する実験を行ったことがありました。
この世に存在しない単語を目標キーワードとするサイトを10サイト作成し、そのうちの5サイトからオックスフォード大学などの権威サイトに発リンクをし、残りの5サイトはまったく発リンクをしませんでした。
その結果、発リンクをしたサイトが1位~5位までを独占してしまったのです。
「外部サイトへの発リンクはSEO的にマイナスになる」という都市伝説を信じて、発リンク先すべてに「nofollow」タグを入れている人がいますが、本当にもったいない話です。
●いまだに外部リンクがSEO的に重要な要素の1つ
●リンクジュースのプラスマイナス的な要因だけで、単純に検索順位が決まらない
●信頼性の高いサイトに発リンクをすることは、コンテンツの信頼性のアップにつながる