ミニバンの人気は衰える様子がまったくありません。
家族で出かけるためのファミリーカーとしてお父さんが乗るだけではなく、いまや独身の若者までが、かつてのスポーツカーの代わりにミニバンに乗る時代になってしまいました。
これだけミニバン人気が高いと、リセールバリューもそれなりに期待ができることになります。
ここでは、各メーカーの代表的なミニバンを取り上げて、同じ条件でどの車種の査定額が高くなるのかを比較してみたいと思います。
5年落ちのミニバンで買取り価格が一番高いのは?
新車で購入してから2回目の車検を受けるタイミングとなる5年落ちのミニバンが、どれくらいの買取り価格になるのかを各メーカーを代表する車種ごとに比較をしてみたいと思います。
人気のミニバンといっても、やはり車種や状態によって大きくリセールバリューが変わることがありますので、そういった部分を見て行くことにしましょう。
スポンサーリンク
・5年落ちヴォクシーの査定額は新車価格の50%~60%
まず、5年落ちのトヨタヴォクシーから見ていきたいと思います。
2010年式ヴォクシーのZ_8人乗りを、5年落ちとなる2015年に売却したときの事例です。
ボディの色はブラックで、走行距離は6万km強となっていますので、やや過走行気味のクルマといえます。
このヴォクシーのZ_8人乗りを一括査定サイト経由で5社に査定をしてもらったところ、A社137万円、B社121万円、C社120万円、D社120万円、E社110万円となりました。
A社が飛びぬけて高い査定額を提示していますが、この車の相場としては120万円程度なのだと思われます。
2010年式ヴォクシーのZ_8人乗りの新車時における車両本体価格が2,300,000円ですから、5年落ちヴォクシーの買取り価格は新車時のおよそ50%~60%程度になると考えられます。
・5年落ち日産セレナの買取り価格はどれくらいになるのか
次に、日産を代表するミニバンであるセレナについてみていきたいと思います。
先ほどのヴォクシーと同じく、2010年式のセレナ20Sを5年落ちとなる2015年に売却したときの事例です。
ボディカラーはホワイトで、走行距離は5万6000kmと先ほどヴォクシーよりは若干少なめとなっています。
こちらの日産セレナ20Sを4社が査定をした結果、次のような提示になりました。
A社105万円、B社88万円、C社、70万円、D社70万円。
こちらもA社だけが飛びぬけて高い査定額を提示していますが、C社とD社が70万円を提示していることから、相場としては80万円程度なのかも知れません。
一括査定サイトを利用したことで、相場よりも高い105万円の提示を受けることに成功したわけです。
スポンサーリンク
2010年式セレナ20Sの新車時の車両本体価格が2,163,000円ですから、この事例を見る限りにおいては、5年落ちセレナの買取り価格は新車時のおよそ40%~50%となるようです。
先ほどのヴォクシーとくらべると低めですが、クルマの査定というのは車両の状態によっても大きく変わりますので、1つの事例をもとに単純に比較をすることはできません。
また、セレナは2010年11月にフルモデルチェンジが行われており、今回の事例で取り上げたセレナは同じ2010年式でもモデルチェンジ前のタイプだったことあり、査定価格が大きく下がっている可能性があります。
・5年落ちステップワゴンの北海道での査定額
ホンダを代表するミニバンである、ステップワゴンの事例を見て行くことにしましょう。
先ほどの2つの事例と同様に、2010年式のステップワゴンを5年落ちとなる2015年に売却したときのものです。
グレードはG HID エディションの4WDで、ボディカラーはワインレッドになります。
売却地は北海道でしたが、走行距離は3万km弱となっており、5年落ちのクルマとしてはかなり少ない状態といえます。
このステップワゴンを3社に査定依頼をしたところ、なぜか3社とも80万円の提示となりました。
たまたま偶然なのか業者による談合なのかは分かりませんが、おそらくこの80万円という査定額が相場に近い金額なのだと思われます。
2010年式ステップワゴンのG HID エディション4WDの新車価格は2,568,000円となっていますので、このステップワゴンの買取り価格に限っては新車価格の30%程度の買取り価格になってしまっています。
走行距離が3万km程度と少ない5年落ちのステップワゴンとしては、かなり低い評価になっている感じがします。
おそらく、北海道という地域柄、雪によるボディの痛みなどのコンディションの問題もあったのかも知れません。
融雪剤が道路にまかれる地域ですと、まめに洗車をしないとサビなどによりボディの劣化が激しくなることが多いのです。
ちなみに、みんカラというサイトの買取り相場をみてみますと、5年落ちで走行距離が3万km弱のステップワゴンであれば、150万円程度の査定額になるのが一般的なようです。
さらに5年落ちで走行距離が6万kmの場合でみると、130万円くらいが相場となるようなので、ボディのコンディションに問題がなければ、ステップワゴンもヴォクシーなどと同様に新車価格の50%~60%が査定額の目安といってよさそうです。
ミニバンの車種別の平均値で査定額を比較をするとどうなるか?
トヨタのヴォクシー、日産のセレナ、ホンダのステップワゴンと、各メーカーを代表するミニバンの5年落ちにおける個別の買取り事例を見てきましたが、個々の事例というのはコンディションに大きく左右されますので、1つの事例だけで買取り相場を判断することはできません。
ここでは、みんカラというサイトのデータを参考に、車種ごとの平均的な査定額を見ていきたいと思います。
・ヴォクシーの平均的な買取り価格をみてみましょう
みんカラによると、5年落ちのヴォクシーで走行距離が平均的な5万kmの場合、査定額の平均は128万円となるようです。
走行距離が3万km程度であれば142万円、逆に走行距離が8万kmになると115万円が買取りにおける相場となっているようです。
ヴォクシー全体での平均なのでグレードは分かりませんが、だいたいこの金額が5年落ちヴォクシーの買取り相場だと思っておけばいいでしょう。
これが7年落ちで走行距離が7万km場合ですと、平均的な査定額は56万円と一気に下がってしまいます。
5年落ちで8万km走行したヴォクシーよりも、59万円も安くなっています。
ヴォクシーを買い替えるのであれば、5年落ちまでに売却をした方が資金効率的にはいいと思います。
・セレナの平均的な買取り価格をみてみましょう
こんどは日産セレナのデータをみんカラで見ていきましょう。
5年落ちで走行距離が5万kmの場合、セレナの査定額の平均は130万円となります。
走行距離が3万kmと少ない場合だと144万円、逆に8万kmほど走行した場合だと117万円となります。
こうしてみると、セレナもヴォクシーも査定額にそれほどの違いはないということが分かります。
たまたま先に出した事例の車両は、なんらかの事情があって相場よりも安くなっていたのだと思われます。
ちなみに7年落ちで7万km走行のセレナの平均査定額を見てみますと、60万円となっています。
こちらもヴォクシーと同様に、5年落ちとくらべて査定額が一気に下がっています。
やはり、クルマを高く売るのであれば、5年落ちまでがベストであるといえそうです。
・ステップワゴンの平均的な査定額はいくらでしょうか?
同様にみんカラのデータから、ステップワゴンの平均的な査定額を見ていきましょう。
5年落ちで5万kmのステップワゴンの平均的な査定額は、137万円となっています。
走行距離が少なめの3万kmの場合が150万円、走行距離が多めの8万kmで125万円となっています。
このデータを見る限りにおいては、先ほどの事例に出した北海道のステップワゴンの評価は、あきらかに低いということがお分かりになるかと思います。
やはり雪国独特のボディの痛みがあったのかも知れません。
ちなみに7年落ちで7万km走行のステップワゴンの平均的な査定額を見てみますと、84万円となっています。
たしかに5年落ちとくらべると買取り価格は大きく下がっていますが、ヴォクシーやセレナとくらべると、むしろ下がり方が少ない傾向にあるようです。
新車で購入して、長く乗った後に売却するのであれば、ステップワゴンは有利といえるかも知れません。
スポンサーリンク