車の査定を受けるということは、自分の車の価値を他人に評価してもらうわけですから、少しでもきれいに見せたいと思うのが本音ではないでしょうか。
そのため、査定を受ける直前に洗車をして、きれいな状態にして買取り店にも持ち込む人も少なくないようです。
しかし、査定の際のチェック項目には当然ながら「洗車」などというものはありませんし、たとえ汚れた状態であったとしても車の価値そのものは変わらないはずです。
「査定前に洗車をしても意味がない」という人の主張はもっともなのですが、ディーラーや買取り店の営業マンのなかには「査定前に洗車をしておいた方がいいですよ」とアドバイスをする人もいるようです。
いったいどちらが本当なのでしょうか?
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洗車をしても意味がないと主張する人の理由
車の査定額は、年式や走行距離、ボディの傷やへこみなどの状態をもとに算出されますが、それ以外にもさまざまなチェック項目により車のコンディションを判断することになります。
参考記事:査定のプロがチェックする中古車のコンディションとは?
このように、車を隅から隅までチェックすることによって、中古車としての価値を評価することになるのですが、それらのチェック項目の中には「洗車」という項目はありません。
たとえば、ボディの傷であったりへこみであったりした場合には、修理をしなければなりませんのでその費用分がマイナス査定となりますが、洗車せずにボディが汚れていたとしても、修理をする必要はありません。
30分程度の時間をかけて洗車をすればきれいになってしまうわけです。
また、洗車は傷などの修理と違って特別な技術を必要としません。
要するに誰でもわずかな時間で、きれいな状態にできることになります。
誰でも短時間で出来ることに対して、ほとんど価値がないと考えるのは自然なことですので「査定前に洗車をしても意味がない」と主張する人の考え方は決して間違いではないと思います。
逆に、洗車をして車をきれいにしてしまうと、キズなどが目立ってしまい査定にマイナスになる可能性があると主張する人もいます。
実際に、車の査定をする人に聞いてみると、汚れた車の傷をひとつずつチェックするというのは思った以上に大変なことのようです。
査定前にきれいにしておくべきと主張する人の理由
洗車をしてもチェック項目上それが査定にプラスになることはないのですが、それでも査定を受けるときにはしっかりと洗車をした方がいいと主張する人もいます。
車が汚い状態でディーラーや買取店に持ち込むと、普段から車を大切に乗っていない人だと思われて、印象そのものが悪くなるというのが理由のようです。
査定のチェック項目に洗車はないといっても、あくまでも車を見てプラスやマイナスの評価を下すのは人間です。
その人間が、きれいに洗車された車を目の前にしてポジティブな気持ちで査定するのと、汚れた車を目の前にしてネガティブな気持ちで査定をするのとでは、同じコンディションの車をみても、微妙に採点基準が変わってしまう能性があるわけです。
そんなことで基準がぶれてしまうようではプロでないと思われるかも知れませんが、人間の心理というのはちょっとしたことで揺れ動くものです。
査定をする人によっては、汚れた車を厳しめに査定してしまう人もいるかも知れませんね。
そのため、クルマを売るときには、以下のような一括査定サイトなどを利用して複数の業者に査定をしてもらうことが基本になります。
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買取り店の営業マンたちの本音は?
それでは、実際に車を査定するディーラーや買取店の営業マンたちの本音はどうなのでしょうか?
「なるべく洗車をされてからお持ちいただいた方がよろしいかと思います」などと営業マンから言われた経験のある方もいるかと思います。
そういうことを聞くと「やっぱり洗車をした方が査定には有利なんだ」と思いがちですが、どうも彼らの本音はそこにはないようです。
車が汚い状態だと、細かな傷などが発見しにくくなるということは先ほど書かせていただいた通りです。
そのため、あまりにも汚い車が持ち込まれると、営業マンたちは事前に自分で洗車をしてから査定に取りかかることが多いのです。
つまり、洗車をして持ち込むことによって査定がアップするというよりも、自分たちの手間が省けるのでお客に洗車をしてきてほしいわけなんですね。
どうもこれが彼らの本音のようです。
ただし、先ほども書きましたように、あくまでも査定をするのは心を持った人間ですから、きれいに洗車をした車を持ち込まれれば、心象がよくなって多少は査定が甘くなる可能性は十分にあるといえるでしょう。
あまりにも汚れている車は、マナー的な意味でも洗車をしてから持ち込んだ方がよさそうです。
また、査定がアップするかどうかとは別問題として、これまで長い間お世話になった車への感謝の気持ちを込めて、最後の洗車をしてあげるというのもいいかも知れません。
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