車には、必ずネームプレートいうものが取り付けられています。
ネームプレートというのは、車体番号や型式、エンジンの型式や排気量、ボディカラーコードなど、さまざまな車に関する情報が刻印されているもので、コーションプレートと呼ぶ人もいます。
登録の際に車の前後に取り付けられるナンバープレートとは異なりますので、勘違いをしないようにしてください。
実は、何らかの理由でこのネームプレートがない車は、査定の際に大幅に減額されてしまうのです。
なぜ車の買取りにおいて、ネームプレートのない車は敬遠されてしまうのでしょうか?
ネームプレートはどこに取り付けられている?
ネームプレートは、どんな車にも必ずついているものですが、その呼び方に関してはメーカーごとに異なります。
トヨタはそのままネームプレートですが、日産の場合はモデルナンバープレート、ホンダの場合にはサービスインフォメーションプレートと呼んでいます。
そして、このネームプレートが取り付けられている場所も、メーカーや車種ごとに異なります。
エンジンルーム内かセンターピラーに取り付けられていることがほとんどです。
この2か所を確認すれば、ほとんどの車種でネームプレートを確認することができると思います。
まれに、運転席側のフロアーカーペットの下に取り付けられているクルマもあるようです。
トヨタ車の場合には、助手席側のセンターピラーに取り付けられている車種が多いようですが、日産車の場合にはエンジンルーム内が多いようです。
自分の車のネームプレートがどうしても見つからないという場合には、メーカーに確認してみるといいでしょう。
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買取り価格が20%も下がってしまう!?
ネームプレートはよく気をつけて探さないと気がつかないほどの小さな鉄板ですが、もしこれが見当たらないとなると一大事です。
このネームプレートがないというだけで、査定額が20%も減額になってしまうのです。
これは日本自動車査定協会(JAAI)が定める基準によるものですから、どこの買取り店に持ち込んでも同じようにマイナス査定となってしまいます。
参考記事:日本自動車査定協会(JAAI)とは何をする団体なのでしょうか?
たとえば、ネームプレートが問題なくついていれば100万円の査定額になるはずの車が、ネームプレートがないという理由だけで80万円になってしまうということです。
これはかなり大きな金額であるといえるでしょう。
新車で購入してそのままワンオーナーカーとして乗ってきた車であれば、ネームプレートがないなどということは基本的にあり得ません。
問題になるのは、ネームプレートがないことを知らずに購入してしまった中古車の場合です。
その車を売るときになって、査定担当者から「ネームプレートがないので、大幅に査定額が下がってしまいますね」などと言われるわけです。
本人にしてみればまさに寝耳に水でしょうが、実際に中古車を購入するときにネームプレートの有無まで確認する人はなかなかいないので、こういったことが起こり得るわけです。
「これまで問題なく車検は通ってきたけど?」という方でも安心はできません。
なぜなら、ネームプレートがなくても車検には問題なく通るからです。
車検の際には車体番号やエンジン番号などがチェックされますが、ネームプレートに記載されたものを見るのでなく車のボディやエンジンに刻印された番号を確認することになります。
これらの刻印が消えていたりすると車検には通りませんが、ネームプレートがなくても全く問題ないということになります。
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なぜネームプレートのない車は嫌われるのか?
ネームプレートがなくても無事に車検も通過できるのに、なぜ査定のときに20%も減額されてしまうのでしょうか?
それにはいくつかの理由があります。
まず、ネームプレートがないとメンテナンスのときに不都合が生じる可能性があるということです。
たとえば、修理の際のパーツなどを発注する際には、ネームプレートに書かれた情報をもとにすることが多いのです。
ボディの色なども、黒とか白などと単純な表現では相手に対して情報を正確に伝えることは出来ません。
それに対して、ネームプレートに書かれたボディカラーコードを確認することができれば、より確実に情報が伝わるわけです。
もう一つネームプレートのない車が買取り店に嫌われる理由としては、盗難車の可能性があるからです。
車を盗んだ人は、車体番号などからそのクルマが盗難車であることが発覚することを防ぐために、ネームプレートを外してしまったりボディの刻印を消してしまったりします。
普通にクルマに乗っていればまず外れることのないネームプレートがついていないということは、誰かが意図的に外した可能性が高いと考えるのが自然です。
そういった犯罪がらみのニオイがする車が中古車市場において敬遠されるのは当然で、買取り価格が20%も下がってしまうのも仕方のないことなのです。
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