クルマというのは高額商品ですので、ニコニコ現金払いで購入できる人ばかりではありません。
クルマを買う人の6割ほどは、ローンを組んで購入をしているといわれています。
ところが、この自動車ローンの審査に通らないという人がときどきいます。
もちろん、過去に借金を滞納したりしてブラックリスト入りしているような人であれば、ローンの審査に通らないのは当然です。
しかし、過去にそういった金融トラブルはまったくないはずなのに、審査に通らないという人がいるのです。
自動車ローンの審査に通らない人の原因はどこにあるのでしょうか?
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知らぬ間にブラックリスト入りで自動車ローンの審査に通らないケース
自動車ローンの審査に通らない人の原因として、自分ではまったく気がつかないうちに金融ブラックになってしまっているようなケースもあります。
金融ブラックというのは、過去に借金を踏み倒したり自己破産をしたりして、個人信用情報機関に過去の金融トラブルのデータを掲載されてしまっている人のことを言います。
過去に明確な金融トラブルを起こしたことがある人であれば、ブラックリストに掲載されてしまっても、そのことは自分が一番よく分かっているはずです。
ところが、自分ではまったくそのつもりはなかったのに、金融ブラックになってしまう人もいるのです。
携帯代の長期滞納が原因で審査に通らないケース
普通に定職についており、過去に借金を踏み倒したりした記憶がない人が、自動車ローンの審査に通らない原因の1つに、携帯電話代の滞納があります。
携帯電話代を滞納して、なぜ自動車ローンの審査に通らないのか不思議に思う人もいるでしょう。
実は、携帯電話代を滞納することで、立派な金融ブラックとなってしまうことがあるのです。
借金を踏み倒したわけでもないのに、なぜ金融ブラック入りしてしまうのか納得のいかない人もいるでしょうが、多くの人は「携帯電話代」の意味を勘違いしているのです。
携帯電話代といっても、通話料や通信料だけではありません。
最近のスマホは高額なものが多いため、ローンを組んで月割で購入している人も多いはずです。
そして、その端末のローンの支払いというのは、毎月の通話料や通信料などと一緒に請求されます。
つまり、携帯電話代を滞納するということは、通話料や通信料を滞納するだけではなく、端末のローン代金も滞納することになるのです。
ローンの代金を滞納することになれば、当然のことながら個人信用情報機関のブラックリストに載ってしまうことになります。
「今月は給料日までちょっと厳しいから、携帯代はあとで払おう」などということを何度か繰り返してしまうと、知らない間に金融ブラックに入りになってしまう可能性があります。
端末のローンの支払いというのは、通話料や通信料と一緒に請求されるために、ついうっかりとしてしまいがちですですが、立派な借金であるということを肝に銘じておく必要があります。
親が勝手に申し込んだ奨学金が原因で審査落ち
自分が大学に通ったときの学費はすべて親が出してくれていたものだと思っていたら、実は親が勝手に奨学金を借りており、しかもその返済が滞っていることで、知らぬ間にブラックリスト入りしてしまうこともあります。
奨学金というのは、親の借金ではなく学生本人の借金となりますので、その返済が滞ってしまうと本人がブラックリスト入りとなってしまうのです。
教育ローンの場合には、本人ではなく親の借金となりますので、仮に親が返済を滞らせてしまったとしても、親がブラックリスト入りとなるだけで、本人にはまったく影響がありません。
この点が教育ローンと奨学金の大きな違いです。
親に「教育ローンを借りるからここにサインをしてくれ」などと言われて何も考えずにサインをしたら、それが奨学金の申し込みだったりするケースもあるかも知れません。
たとえ親が申し込みをしたとしても、奨学金というのは学生本人の借金となってしまうことをうっかりしてしまう人も少なくないようです。
ひどい親になると、奨学金に返済義務があることを知らない人もいるようです。
所得や勤続年数的にまったく問題がないのに自動車ローンの審査に通らないという人は、親が勝手に借りた奨学金の滞納を疑ってみるといいかも知れません。
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クレジットカードの引き落としが出来なくてブラックリスト入り?
借金というと、銀行や貸金業者などから現金を借りることだと考えている人もいるかも知れません。
しかし、私たちが普段あたり前のように使っているクレジットカードも、立派な借金といえます。
あなたの銀行口座から利用した代金が引き落としされるまでの間は、クレジットカード会社からお金を借りて買い物をしたことになります。
口座の残高不足で引き落としができないということを何度も繰り返すと、ブラックリスト入りとなってしまう可能性があります。
自動車ローンの審査に通らないのは、クレジットカードの引き落としに関するトラブルが原因である可能性も十分にあり得ます。
自分が金融ブラックかどうかを確認する方法
自分が借金を踏み倒したという意識がなくても、金融ブラックになってしまう可能性があることがお分かりになったかと思います。
一度ブラックリスト入りしてしまうと、基本的にその後5年間はローンを組めなくなります。
もちろん、自動車ローンだけではなく、住宅ローンなどありとあらゆるローンの審査に通らなくなります。
つまり、ブラックリスト入りしてしまうと、ヤミ金以外にお金を貸してくれるところはなくなってしまうのです。
ただし、長期滞納があっても、その後に完済をしていれば自動車ローンの審査に通してくれる金融機関もあるようなので、ダメもとで何社かに申し込みをしてみるといいかも知ません。
完全に踏み倒してしまったことがある場合には、残念ながら5年間はローンをあきらめるしかありません。
自分が金融ブラック入りしてしまっているかどうかを確認するのは難しくありません。
個人信用情報機関に、情報の開示を要求すればいいのです。
個人信用情報機関には、「JICC」「CIC」「JBA」の3つがありますが、直接窓口に行くか郵送にて情報を開示してもらうことが可能です。
CICだけは、ネットでも情報開示ができるようですので、自動車ローンの審査に通らないことに納得がいかない人は、自分がブラックリストに入っていないかどうかを確認してみるといいでしょう。
参考:CICのインターネット(スマホ)による開示ページ
開示報告書の「返済状況(異動発生日)」のところに記録が入っていれば、残念ながらブラックリスト扱いになっているということになります。
「異動」扱いになるのは、「3ヵ月以上の滞納があったとき」「破産手続き開始決定を受けたとき」「契約者に代わって保証会社が返済したとき」などです。
保証人がいれば自動車ローンを組めるといわれた場合
自動車ローンの審査に通らなかった場合でも、「連帯保証人をつければ融資ができます」といわれた場合は、ブラックリストには登録されていませんので安心して大丈夫です。
金融ブラックリスト入りしてしまうと、連帯保証人がいたとしても絶対に融資はしてくれないからです。
連帯保証人をつければ自動車ローンの審査に通すことができるといわれた人の場合は、単純に所得や勤務年数が問題になっているだけだったりします。
ちなみに、自動車ローンを申し込む人の1割~2割は、連帯保証人をつけないと審査に通らないようです。
銀行のマイカーローンの場合、年収が200万円~250万円以下のだと、連帯保証人をつけるように言われます。
また、返済負担率が30%~35%を超える場合も、保証人が必要になってくるようです。
たとえば、年収300万円の人が、年間のローンの支払額が100万円になる場合には、返済負担率が33%となりますので、保証人をつけないと融資は厳しいということになります。
勤続年数が短い人が自動車ローンを借りる場合も、連帯保証人をつけるように言われることがありますが、条件は金融機関によってまちまちなようです。
保証人が必要な条件として、勤続年数が1年未満のところもあれば、3カ月未満のところもあります。
マイカーローンを借りるときに連帯保証人が必要かどうかは、実際に金融機関に確認してみるしかなさそうです。
文:山沢達也
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